異議申立てにより嗅覚障害12級が認定され,高次脳機能障害9級との併合8級とされた事案

後遺障害等級
併合8級
傷病名
高次脳機能障害,嗅覚障害
最終獲得額
4522万円
保険会社提示額
交渉前

ご相談内容

被害者 20代 会社員 男性
部位 頭部
傷病名 高次脳機能障害,嗅覚障害
後遺障害等級 併合8級
獲得金額 4522万円
高次脳機能障害が9級,嗅覚障害が非該当認定された段階で,ご相談をいただきました。嗅覚障害は,事故により発症したもので,非該当と認定されていることに納得がいかないとのことでした。

サポートの流れ

項目 サポート前 サポート後 増額幅
後遺障害等級 9級 併合8級
入通院慰謝料 165 165
休業損害 60 60
逸失利益 3550 3550
後遺障害慰謝料 747 747
合計 0 4522 4522
単位:万円
嗅覚障害について異議申立てを行うことから始めました。診断書等の通院記録を精査し,非該当となったことの問題点・解決方法を探りました。 加害者について刑事事件が係属しており,担当の検察官から,嗅覚障害についての意見を聞かれたため,嗅覚障害が非該当であることの問題点を書面化し提供しました。担当検察官は,主治医に聞き取りをしたうえで,非該当認定の問題点を明らかにし,嗅覚障害も含め論告求刑を行い,有罪判決となりました。 そこで,裁判記録を取寄せ,異議申立てを行いました。

解決内容

異議申立ての結果,嗅覚障害は12級が認定され,既に認定されていた高次脳機能障害9級と合わせ,併合8級となりました。 その後,相手方と交渉し,約4500万円での示談となりました。

所感(担当弁護士より)

異議申立てにおいては,非該当となった理由と,通院記録や後遺障害診断書を見比べ分析することが重要で,本件もそこから始めました。本件では,複数回行われた嗅覚の検査のうち,一部だけを切り取って評価して,正常と判断したために,非該当とされていました。したがって,異議申立てにおいては,複数の検査を総合して判断すべきことを主張し,あわせて裁判記録から取得した当方の主張に沿う主治医の意見も提出しました。その後,異議が認められましたが,これは,非該当認定の問題点と解決策を明確に分析できていたためだと考えています。 賠償金の交渉においては,逸失利益の算定が争点となりました。高次脳機能障害と嗅覚障害が,被害者の労働能力にどの程度影響が出ているのかについて,被害者とご家族に確認し,主張しました。説得的な主張ができたこともあり,高額な逸失利益となりました。

その他の解決事例

症状固定前からのサポートにより併合14級の後遺障害が認定され、裁判基準に準ずる賠償金を獲得できた事例

後遺障害等級
併合14級
傷病名
頚椎捻挫、腰椎捻挫、右下肢末梢神経障害
最終獲得額
350万円
保険会社提示額
交渉前
最終獲得額
630万円
保険会社提示額
308万円
最終獲得額
1045万円
保険会社提示額
274万円

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