自転車事故の被害者(80歳代の方)につき、弁護士の専門知識を活かして1000万円以上の賠償金を獲得できた事例




万円| 被害者 | 80代 女性 |
|---|---|
| 部位 | 大腿骨 |
| 傷病名 | 大腿骨頚部骨折 |
| 後遺障害等級 | 10級 |
| 最終獲得金額 | 約1040万円 |
| 項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
|---|---|---|---|
| 後遺障害等級 | 10級 | 10級 | – |
| 休業損害 | 0 | 53 | 53 |
| 入通院慰謝料 | 61 | 104 | 43 |
| 逸失利益 | 0 | 389 | 389 |
| 後遺障害慰謝料 | 190 | 495 | 305 |
| 合計 | 251 | 1041 | 790 |
| 単位:万円 | |||
事故・怪我の状況
ご依頼者様が歩行中、自転車に衝突され、大腿骨頚部骨折などの重傷を負われたケースです。解決までの流れ
本件のご依頼者様は、事故当時80歳代の女性でした。歩行中に加害者の運転する自転車に衝突され、大腿骨頚部骨折などの重傷を負われました。ご高齢の方にとって生活能力に重大な影響を及ぼす傷病であり、また、大腿骨頚部(骨頭部)の骨折は、骨密度などの関係上、ご高齢の方に大変発生しやすい傷病であるとも言えます。本件でも、ご依頼者様は長期間の治療とリハビリを余儀なくされました。
加害者は自転車利用者であったため、自動車ような強制加入保険(自賠責保険)が存在しません。しかし、本件では幸いなことに、加害者が加入していた個人賠償責任保険によって賠償対応がなされることになりました。
この点、自転車事故では、加害者が賠償責任保険に加入していないケースも少なくありませんので、注意が必要です。
また、個人賠償責任保険は賃貸住宅の火災保険やクレジットカード契約などに付帯されていることがあり、加害者本人がその存在に気付いていない場合もあります。そのため、被害者側から保険の有無を確認し、加害者に契約内容を調査・探索させることが重要になるケースもあります。
ご依頼者様は治療の結果、人工骨頭置換術(挿入術)を受けることとなりました。後遺障害の検討に当たっては、痛みや可動域制限の有無ばかりに注目されがちですが、自賠責保険や労災保険の等級認定実務では、人工骨頭置換術が施行されたという事実自体によって、原則として後遺障害等級10級相当の認定が得られます。本件でもこの点を適切に発見・主張し、10級相当の後遺障害を前提として損害算定を進めました。
さらに、本件で大きな争点となったのが休業損害および逸失利益でした。ご依頼者様は80歳代であり、50歳代の娘様や成人したお孫様と同居されていました。そのため、一見すると同居家族が自ら家事を行っており、ご依頼者様には家事労働の負担がないことが普通であるようにも思われました。
しかし、実際には、娘様やお孫様がフルタイムで勤務されており、いずれも十分に家事を担当できない状況でした。また、ご家族の健康上の事情もあり、ご依頼者様が日常的な家事の大部分を担っていたのです。
そこで私は、単なる家族構成だけではなく、同居者が家事を担当できない事情や、実際の家事分担の状況を詳細に整理し、資料とともに保険会社へ説明しました。その結果、ご依頼者様が実質的な家事従事者であることを認めさせることができ、休業損害に加え、後遺障害による逸失利益についても適切な賠償を受けることができました。
本件は、自転車事故では加害者自身が賠償責任保険の存在に気付いていないことがある点、所定の手術が施行された事実だけで認定され得る後遺障害等級がある点、さらに、高齢者であっても家事従事者として評価されることで賠償額が大きく変わり得る点など、多くの重要な論点を含む事案でした。弁護士が有する保険・後遺障害・損害算定に関する専門知識を活用することで、適切な解決につなげることができた事例といえます。
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